今夜、紹介するのは『ボーダーライン』。ドゥニ・ヴィルヌーブ監督が手掛けた緊迫感あふれる犯罪スリラーでございます。舞台はアメリカとメキシコの国境地帯。そこで繰り広げられる麻薬戦争の裏側を描きます。
主演は『ゼロ・ダーク・サーティ』でも印象的だったエミリー・ブラント。彼女が演じる理想に燃えるFBI捜査官ケイト・メイサーは、危険な任務に挑む姿が実に魅力的です。そして、彼女を導く作戦官マットを演じるのがジョシュ・ブローリン。この二人が、ベニチオ・デル・トロ演じる謎の男アレハンドロと共に、危険な任務に挑むわけです。
この作品の面白いところは、ただの派手なアクション映画ではない点です。緊張感みなぎる静寂と、突如として訪れる激しい暴力。その対比が、観る者の心を掴んで離さないんです。まさに映画の醍醐味ですね。
さらに、ロジャー・ディーキンスさんの撮影が素晴らしい。砂漠の広大な風景から夜の暗闇での緊迫したシーンまで、その映像美には目を奪われますよ。みなさん、この『ボーダーライン』、ぜひご覧になってください。善悪の境界線が曖昧になる複雑で重層的な物語に、きっと引き込まれることでしょう。
