今夜ご紹介するのは、実話を基にしたクリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』です。
物語は、USエアウェイズ機長サリーことチェズリー・サレンバーガー(トム・ハンクス)が、飛行中に鳥の群れと衝突し両エンジンを失うところから始まります。この絶体絶命の状況で彼が選んだのは、ハドソン川への緊急着水。全155人を無事に救ったこの奇跡は、英雄物語として称賛される一方で、調査委員会から厳しい追及を受けるという展開です。
本作の見どころは、何といってもサリーの冷静な判断力と、トム・ハンクスの名演技。彼が演じるサリーの内面—葛藤や不安、そして確固たる使命感—が深く心に響きます。また、イーストウッド監督ならではの緊迫感あふれる映像が、物語をさらに引き立てています。特に着水シーンのリアリティには、観る者は息を呑むばかり。
『ハドソン川の奇跡』は、単なる事故の再現ではなく、人間の本質を描いたドラマです。冷静さと勇気が、いかに多くの命を救えるのか。そのテーマに思いを馳せながら、ぜひご覧になってください。