ホビヲの映画感想画

ホビヲが観た映画の感想を描きます。

『007 ノー・タイム・トゥー・ダイ』ボンドが有終の美を飾る話

土下座するイギリス人
土下座するイギリス人

  • 原題:No Time to Die
  • 公開:2021年
  • 時間:163分
  • 監督:キャリー・ジョージ・フクナガ
  • 脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、キャリー・ジョージ・フクナガ、フィービー・ウォーラー・ブリッジ
  • 出演:ダニエル・クレイグ、ラミ・マレック、レア・セドゥ、ラシャーナ・リンチ、アナ・デ・アルマス、ナオミ・ハリス、クリストフ・ヴァルツ、レイフ・ファインズ

ネタバレなしのあらすじ

ネタバレありのレビュー

ダニエル・クレイグボンド、全部復習しててよかった。すべてが繋がる最後の作品だったから。

列車に乗るまでのアバンタイトルがとにかく最高だった。

「ボンド、ジェームズ・ボンド」これをいつ言うのかと楽しみに見てたけど、そこで言わせるのか、と。引退してからは、ただのジェームズ。IM6に入館するときも名乗るけど、言い方はそれじゃない。ジェームズ・ボンドが語り継がれる「昔話」になり、ようやく口にされる。これで本当に終わったのだと感慨深い。

遺伝子で狙いを定める殺人ナノウイルス。ヴィジュアル的には弱いんだけど、やっぱり怖い。現在蔓延する疫病ともリンクし、延期に次ぐ延期となった本作を連想せずにはいられなかった。

直接触れないと死なない設定なので、刑務所の確実性はちょっと無理を感じだけど結果オーライ。このウイルス、DNAの繋がりを考えさせる本テーマに合致してて流石の脚本。列車に乗るときにお腹を押さえてたのでひょっとしてと思ったけど、やっぱりそういうことだった。

結局、能面はなんだったのかしら。日本文化的かつ神秘的な何かを取り入れてくれたのは嬉しいけど、畳に正座からのボンドの土下座って。そこはシチュエーションの面白さに気が取られてあまり話が頭に入ってこなかった。神棚が後ろにあったけど、ちょっと違う気がした。お寺のミニチュアみたいだった。

毒を作ってる工場の描写がドクターノオのそれみたいで嬉しい。25作目で原点回帰してる。工場内のドンパチの途中、オープニングの振り返って銃を撃つみたいなシーンがあって「ワオ!」となった。ラストシーンもオープニングと対比してて円が小さくなる演出が素敵だった。

ボンドガールビジュアル要員としてのアナ・デ・アルマスさん。「私はここまでよ」って、えー、そうなの?ってとても残念。オープニングの美女のシルエットは全くなく、ジェンダーに配慮したであろうに、アナの扱いはあれで良かったのだろうか。個人的にはもっともっと活躍してほしかった。

「殺しのライセンス」を持つ男が触れたもの全てを死に至らしめるウイルスに感染とはなんたる皮肉か。まるで、ギリシア神話の何かみたい。結局のところ人を殺して世の中を良くしようという「正義」の戦いの行き着く先は悲劇しかないのかも。

ノータイムトゥダイ。とはいえ時間を有効に使わねば。生きてても死んでるような生き方は意味がない。どう生きるか、そんなメッセージを突きつけられた気がする。

One More Thing...

ボンドの最期を描き見事に完結させてくれて感謝しかない。ありがとうダニエル・クレイグ。163分は長かったけど。

悪の組織スペクターも壊滅し、壊滅させた毒の組織もミサイルで木っ端微塵となった。ダニエルボンドの世界では、世界的な悪の組織はすべて根絶できた模様。次のボンドではどんな新しい悪が登場するのだろうか。願わくば、クリストファーノーラン監督やダニーボイル監督に携わっていただきたい。そして、新しいボンドを作ってほしい。

完結したばかりなのに、次の話なんて節操ないかもしれないけれど。