ホビヲの映画感想文

ホビヲが観た映画の感想を描きます。

『パラサイト 半地下の家族』地下から這い上がろうと挑戦する話

スイッチを頭で押す男

社会の底辺に暮らす家族が、雲の上の存在である富豪家族に寄生せんと、計画をめぐらし実行する話。前半は計画通りにことが運ぶも、途中からは予想外の展開で計画が狂ってしまう。ただただ翻弄された二時間だった。

本作では「計画」という言葉が会話の端々に出てきて耳に残る。「計画がある」「計画通りなの?」「無計画が一番だ」などなど。しかし、それらは伏線であり、物語を象徴する「大いなる計画」へと繋がっている。

丘の上の邸宅と半地下の対比。雨の日の水の流れが、格差をいやでも見せつけてくる。しかし、下には下がいるというホラーのような展開。笑ってはいけないけど、恐怖と笑いは紙一重と言われる所以がわかる。

社会テーマを孕みつつ、エンタテインメントへと昇華させた本作はまさに傑作。各所で絶賛され、アカデミー作品賞の受賞も納得の作品。これはもうちょっとやそっとでは日本映画は追いつくことはできないのだろう。悔しいけれど。